注目のGAPとは何か?東京オリンピックにも導入されそうな世界の食品安全基準

GAPって何だろう?

簡単に言うと、「食べ物の国際標準規格」・・に、今後なるであろうものです

名称は ”農業生産工程管理”

(GAP:Good Agricultural Practice)

よく目にするところの”ISO(国際標準化機構)”に感じは似ています

ISOは、例えば「ISO9001」では、品質の保証をうたっていて、誰が作っても一定の品質を保ったモノであることを証明してくれます

つまり、世界のどの工場でモノを作ったとしても、ISO9001を持った工場なら、同じ品質のモノが出来上がることを第三者の認証機関が証明してくれます(お金を払って審査してもらって取得します)

農業に当てはめると・・・

生産者本人が確認する➡第一者認証
関係業者が確認する➡第二者認証
認証機関が審査する➡第三者認証

でも、ISOとは違うところがあります

それは、GAPが示しているのは、”農業生産工程管理”だということです

つまり、出来上がったものが質の良いものか安全なものかを証明してくれるのではなく、農業の生産の途中行程が、規定に則っているのかを証明してくれるものです

ですので、途中行程が正しくても、完成品がどうなっているのかは別物です

農水省の定義によればGAPとは以下の通りです

農業生産工程管理(GAP:Good Agricultural Practice)とは、農業生産活動を行う上で必要な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動のことです。

このGAPという言葉は、まだ私たちの身近な食品には定着していませんが、

国内でも2020年のオリンピックに向けて、各県や農業従事者に普及活動を行っています

(国の政策目標としては、平成30年度には、GAP導入産地割合を70%にする予定)

どうして2020年の東京オリンピックに向けて導入を促進させようとしているのか?

と言うと、世界の食品、特にヨーロッパ方面(GAPはドイツ発祥)では、このGAP認証を受けた食品がスタンダードになりつつあるからのようです

2012年のロンドン大会では、選手に提供される食材に、GAPの取得が求めらました

2020年の東京オリンピックでは、あらゆる面で「質の高い日本」をアピールしたいでしょうから、食品安全衛生の面からも

東京オリンピックでは、GAPを取得した農家の食材を選手村で提供しています!

と世界に発表するかもしれません

一方

現在、気になるのがアメリカのTPP脱退です

TPPが発効するためには、「加盟12か国のGDP=国内総生産の85%以上を占める少なくとも6か国以上が国内手続きを終える必要」があります。

アメリカは、全体のGDPの60%を占めるため、トランプ大統領が永久に脱退する旨を表明しているため、発効のめども永久に立たなくなった、宙ぶらりんな状態です

TPPの発効が成されるのかどうか、食品に関して日本との”可能な限りの二国間貿易交渉”が開始されるのかどうかは注目されるところですが、GAPの普及は本件に関わりなく進むのだと思います

一方、国内では、H25年の九州農政局資料で確認するとGAP自体が国内で乱立していることが分かっています

日本のGAP

基礎GAP=汎用性モデル
都道府県版GAP=都道府県が取り組みを進めているGAP日本生活協同組合連合会の生協版GAP
イオン(株)のGAP
JGAP=日本の農業界と流通業界が共同で開発
JAグループのGAP

資料:農水省HP

世界のGAP

GLOBALGAP=欧州のGAP
ChainaGAP=中国のGAP
KoreaGAP=韓国のGAP
QGAP=タイのGAP
ASEANGAP=東南アジア諸国連合のGAP
GAP/GHPプログラム=アメリカのGAP

このように、国内でも様々な種類のGAPが出来てしまっているので、国としては共通基盤の整備を求めているところです(現在、GAP共通基盤ガイドラインに完全準拠したGAPの掲載についてを発表)

ただ、世界のGAP市場に輸出しようとした場合には、それぞれの国のGAPに適合した生産工程を認証されていなければ、その国の市場に商品が提供できない場面が想定されます

今後国内では、腕に自信のある農家は、海外のGAPルートを開拓して良い作物を高い値段で海外に輸出することになるのかもしれません

そうすると、食料自給率も低下して農業従事者も低下している現状では、日本も”安かろう悪かろうな海外商品”を口にする機会もそう遠くはないと思います 

その時にこのGAPが、私たちの日々の食品の防波堤になってくれればと期待するところです

レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

フォローする

レクタングル(大)広告