2016リオ パラリンピックの東京ショーがいまいちだったこと

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今日、NHKでパラリンピック閉会式が放映されました。

12日間のスポーツの祭典もここで一応の終わり。次はすぐに『TOKYOが』やって来ます。

マラカナンスタジアムで行われた閉会式では、選手の入場が特に素晴らしいものとなりました。障害をもつ選手に対して、一人一人に現地ブラジル人スタッフが付き添い中央会場へと導きます。

片腕の選手は自国の旗をわきに抱え、車いすの選手たちは前の国の選手に遅れないように手を振りながらタイヤを必死に回しています。

大きな声で会場に向かってしゃべっている選手もいます。楽しくて仕方がないみたいです。母国語は通じないでしょうが、介添えの方も楽しそうにその様子を見ています。

車いすテニス代表の女子シングルス上地結衣選手も、日本国旗を振りながらにこにこして入場して来ました。

そして、表示された世界への感謝の言葉。オリンピックの閉会式と同様に、世界中の言葉で被災地支援への感謝を伝えています。

さて、この後は、オリンピックと比べてどんなパラリンピックらしさが見られるかなと期待します。

オリンピックの東京ショーでは、安倍総理のマリオコスプレ「アベマリオ」や、歴代日本を代表するマンガキャラクターの集合で海外の観衆を圧倒していました

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と、思っていたのですが、いまいち。

椎名林檎や中田ヤスタカ等の新進気鋭のクリエイター達のデジタル映像が素晴らしいのは分かります。長岡亮介の「東京は夜の七時」も、まあ日本人のその世代には良いのでしょう。

しかし、助長感がはんぱない。やりたい事、見せたいことが多すぎて、肝心の「東京ではパラリンピックに注目してね」というメッセージが追い付いていない。海外の観衆は椎名林檎ワールドが見たいわけではありません。

せっかくの世界への発信の場が、逆に日本の内側に向きすぎて、もったいない感じがしました。

義足のモデルとして活躍するGIMICO(ギミコ)さんのパフォーマンスも、出だしは良かったと思います。きらびやかな衣装と美しい義足のギャップ感がよく表現されていました。私的には、天才山本 寛斎がデザインした「ジギー・スターダスト」デヴィッド・ボウイ的なヴィジュアルを感じました。GIMIKOさんのダンスパフォーマンスに対しては、スタジアムの観衆も半数以上が立ち上がって拍手を送っていました。

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20代前半で左足を失ったダンサーの大前光市さん。

この写真は素晴らしいと思います。ダンサーとしての凛とした立ち姿。あなたは立っているだけで美しい。

なのに、なぜあんな赤いモヒカンにしたのでしょうか。

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そして、暗闇を体感するワークショップで活動する視覚障害者の檜山晃さん。

この方の入場は素晴らしいシーンでした。視覚障害者の方が持っている白杖(はくじょう)が、まるでサムライソードのように見えます。目深にかぶった帽子と着物のコントラストが、映画「座頭市」のような奥深い静かな印象を与えていました。

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障害をプラスに捉えて、独自の活動をする3人。

 

確かにクールジャパンを追求した感じは非常に分かります。分かるのですが、オリンピック閉会式の方で感じたコミカルでアットホームな雰囲気が、パラリンピックの東京ショーにも欲しかった。

ダンスが長く、音楽もアバンギャルドな感じで、日本の今はこうだ!てな感じの主張が激しい。パラリンピックは、クールジャパンよりも「おもてなし」色を濃くした、mildかwarm的な温度で良かったのではないでしょうか。

どの演出も大人向けといった感じで、4年後の東京を目標に出来るかもしれない、今障害を持っている子供たちに向けたメッセージが感じられませんでした。

パラリンピックは障害を越えて、さらに年齢も超えて参加できるスポーツの祭典です。オリンピックよりも遥かに年齢の高い選手たちが、長い期間現役で活躍することが出来ます。そして、多くの少年少女が人生に希望を見つけれる場所だと思います。

そんな選手たちが、4年後に明るく希望の持てる演出が欲しかった。

高齢のアスリートと言えば、卓球代表の別所キミエさん。この方は、4年後もパラリンピックを目指すと公言している68歳の日本代表選手です。72歳になってますよ・・・

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彼女のあだ名は「バタフライ-マダム」。蝶の髪飾りをたくさんつけていて、卓球用品の世界的メーカ「バタフライ」と契約しています。株式会社タマスというところのブランド名が「バタフライ」です。

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別所キミエさんは41歳までは健常者でしたが、骨盤の病気で車いす生活となります。しかし、リハビリとして始めた「車いす卓球」の世界に入り込み、今の日本代表としての地位を獲得するに至ります。4年後、絶対ファンが増えていると思います。

少し話は変わりますが、以前東京で行われた展示会に、越智貴雄写真展「切断ヴィーナス」というものがあります。

写真家越智貴雄さんのAbility not Disability– プロジェクトの一部ですが、この写真展でもパラリンピックのアスリートたちが被写体になっています。

臼井氏の義足に出会って輝く人生を送っている女性たちの写真展。

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越智貴雄さんは「壁に気づく」の中で、このようなことを言っています。

2000年、シドニー・パラリンピックの撮影で見つけたものは、思いもよらない〝壁〟だった。

僕自身がいつの間にか立てていた壁、それは障害者と括られる人達を「かわいそうな人」「がんばっている人」「支援が必要な人」という勝手な先入観で見てしまっていた壁だった。

その壁を見つけ、同時にカメラのファインダー越しに見たアスリート達がその壁を壊してくれた。

パラリンピックは単なる「障害者のスポーツ」ではない。

競技場で選手のパフォーマンスを目のあたりにすると、それまで自分が持っていた〝障害者〟という言葉のネガティブなイメージが、パッと消える。これは純粋に「競技スポーツ」なんだと、実感する。

「障害者の」という無責任な先入観を、こちらが勝手に作って壁にしていたのだ。

それを知り、壁を取り払うと、僕の世界が一挙に広がった。それはたぶん、僕だけではなく、世界が変わったことだと思う。

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私は単純に、この写真が美しいと思う。

義足のランナーの躍動感、空に映える肉体。このランナーを見て「かわいそう」とか「手伝ってあげよう」とか、そのような感情は湧きあがってはこない。

ただ、単純に美しい。

パラリンピックの東京ショーも、この写真展で輝いていた選手のように、パラリンピアたちの素の美しさをもっと表現して欲しかったなー。と思いました。

海外ネット

CNN Over to Tokyo
 「東京へ」

A moving film portrayed the impact of the Tokyo 1964

1964年-この感動的な映像は、日本の地において初めてパラリンピックが開催されたときのものだ。

Dancer Koichi Omaeダンサー・コウイチ・オオマエ(彼はトラック事故によってそのキャリアを失いかけた)しかし、彼はその切断された足にすばらしいディスプレイを施し光の演出によってパフォーマンスを発揮した。彼は、事故によって新たな自分を見出した。

It’s time to officially pass the Paralympic flag to @Tokyo2020! PC: Getty Images #ClosingCeremony #Paralympics

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snap: paralympics ‏@Paralympics · 9月19日 It’s time to officially pass the Paralympic flag to @Tokyo2020! PC: Getty Images #ClosingCeremony #Paralympics

GIMICO is Japan’s first amputee model and uses her prosthetic limb to express her coolnes

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She’s incredible

Don’t miss the Handover Ceremony and discover  Positive Switch…

閉会式の中では、ギミコさんが一番海外でツイッターされていました。

クールビューティ的な扱いですね。小池百合子さんも負けてないくらい画像はありましたが・・・総じてネット上の反応は、オリンピックの閉会式にはまだまだ追い付いてません。2020年はパラリンピックにもっと光を当ててほしいかな。

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