パトリオティック・ミリオネアズとは何か?大富豪たちの挑戦

 

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パトリオティック・ミリオネアズとは、アメリカに存在する「愛国心のある大富豪の集まり」である。

パトリオットは、日本語で言う「愛国者」を指す。

彼らは、国家がより安定的に繁栄することを約束した、5億円以上の資産を保有する200人からなる愛国心あるアメリカ人の集まりだ。

彼らの目的は、一般のアメリカ人の誰もが平等に、民主主義国家として経済政策に参加できる状態を作ることである。

彼らには3つの基本原則がある。

①政治的平等

すべての国民は、億万長者が享受すると同等の政治的権力を享受すべきである。

②賃金の保証

フルタイムで働くすべての国民は、彼らの人としての基本的要求が叶えられるべきである。

③公平な税

億万長者や企業の連邦税率は上げるべきである。

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議長 Morris Pearl
モリス・パール

以前、モリス・パールはブラックロックという世界最大の資産運用会社の常務として勤めていた。

ブラックロックは、ニューヨークに本社をもつ1988年設立の投資会社で、アメリカを始めとするヨーロッパ、アジアを含む世界24か国に拠点を置き、一万人近い社員を有し、世界のGDPの6%(500兆円)を運用している巨大企業だ。

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しかし、モリス・パールは、一部の富裕層が世界中の富を独占している現状に疑問を呈し、ブラックロックを退社する。

そして、税の公正や労働者の権利平等を実現するため、2010年にこの組織「パトリオティック・ミリオネアズ」を立ち上げた。

自らを含む高額資産保有者に対し、高い税率を負担させることを理念としたこの組織は、あっという間に一般の人々の共感を得ることに成功し、社会に認知されることになる。

彼ら大富豪達が、「自分たちの税負担を重くすべきだ」という発表。

それは、社会にセンセーションを引き起こし、メディアは終日彼らペトリオットたちの特集を組んだ。

そして、当初20人から30人だった大富豪のメンバーは、瞬く間に200人となる。

会員たちは、ワシントン現地に何度も赴き、両党の議員何十人とも会談し税制の話し合いを行った。

そして、2012年には、1億円以上の収入があるアメリカ人に対して、最高税率を引き上げる法律に大統領がサインをした。

そして、2013年には、「裕福な国であるはずのアメリカ」において、「最低でも時間労働賃金は10.10$(約時給1200円)を確保させる。」という、最低賃金アップに関わる法律改革キャンペーンに着手した。

これらの活動を行う富裕層メンバーの一部を紹介する。
朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト

1973年にアメリカのテイラーブランド「Men’s wearhouse メンズウエアハウス」を立ち上げたジョージ・ジマー

Photographer: Patrick Fallon/Bloomberg

Photographer: Patrick Fallon/Bloomberg

社会的なテーマにフォーカスをあてた作品を作る事で知られる映画製作者のアビガイル・ディズニー

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オーガニックマーケット MOMを設立したスコット・ナッシュ

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アメリカ最大手の家具と織物会社Richloom Fabrics Group会長のグレートネック・リッチマン

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彼ら、彼女らミリオネアたちは、民主主義の平等を理念に活動している。

そのため、アメリカ大統領選挙などに関しても、彼らの持つネットワークや影響力を駆使し、あらゆるメディアから独自の発信を行っている。

彼ら愛国心のある富裕層たちが懸念している現在のアメリカ。

その最大の問題は格差だ。

貧困層と富裕層の格差拡大が1920年の最大幅を抜き、過去類を見ない状況になって来ている。

アメリカの富める者と貧しい者たちとのギャップは日々成長を続けている。

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現在、アメリカにいる63人の富裕層の資産は、世界30億人の資産と同額となった。

彼ら、「超富豪」の平均資産は、一人約3兆円。



今、パトリオティック・ミリオネアたちは、この格差による脅威が、国の繁栄を脅かすターニング・ポイントに到達したと確信している

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コメント

  1. かじかわ より:

    貧富の格差を正当なモノにして行くために、原因の面と結果の面から考えると、結果の面では、きっと資本課税、資本取引税が、原因の面からすると、一般取引税の収入税や経費課税、あるいは、逆人頭税が役に立つと想うよ。

     つまり、利益を追求するあまり、資本を大切にしたのが、資本主義、そして資本を追求して、効率や愛情を大切にしていくのが、きっと、【民主効率主義経済】や【愛情主義経済】だろう。